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□■ カロリーメイト的心境。
2008/04/11 03:03
「初日から遅刻はやばいよ~!」
森山未來と荒川良々のカロリーメイトのCM。
焦る中にもさわやかで元気な感じを、
ちょっと懐かしい気持ちで見てる場合じゃありませんでした。
はい、まうログライター初日から遅刻しました…

すみませんっっっっm(_ _)m


お詫びといっては何ですが、まうログでは
ちょっとあったかかったり楽しかったりする話を
ぽつぽつ書いていこうかと思っています。

それでは早速、はじめます。

さてさて、本日の登場人物は中年のタクシードライバー、そして、私。
ちいさなちいさなお話です。

私が社会人3年目までを過ごした場所は、埼玉県北部の深谷市でした。
その頃、朝から晩まで会社に行きつつ、踊りも続けていました。
ダンスの練習に行くまで電車で片道2時間、毎週水曜日と週末、
高崎線にゆられつつ、爆睡するのが習慣でした。
でも不思議な事に、降りる駅になると必ず目が覚める…
人間の体内時計の素晴らしさを感じる瞬間でもありました。

しかし。

徹夜明けで競技会にのぞみ(春理工じゃないんだから…)
ストレスを発散するかのごとく、
たっぷり飲んだカラダを
高崎線の極上のヒーター搭載のシートの中に埋めたのが最後、
早々と赤羽駅で記憶が途絶え。
次に車掌さんに起こされ、目覚めたのはダルマのいる、
東北の入り口の、終点の駅でした。

「ここは………………高崎(!)か、帰れない…」

【帰れないと思った理由】
1)終電だった
2)持参金が¥452だった
3)試合後のため、大荷物だった
4)とにかく、自宅まで歩ける距離ではない(駅と駅の間隔が長い)

高崎線は終電がちょっと早く、飲み代と交通費をを支払った財布にはお金も残っておらず、満喫にもファミレスにも行けません。すこぶる重い荷物をかかえて何時間も真っ暗な道を歩くなんて…都内の乗り過ごしと訳が違います。歩いているうちに朝が来ることもあり得ます。
しかも次の日は月曜日。帰らなきゃ、帰らなきゃ。

「よし、この際金額は仕方ない!
思い切ってタクシーでカードで帰ろう!」

…と思ったまではよかったのですが。
当時の高崎にはカードOKのタクシーが…いなかったのです。

「カード大丈夫ですか?」
「あ~ダメだね」

1台目であっさり断られ、でもあきらめきれず、何台ものタクシーにトライするものの、カードリーダーをのせている車が皆無。
ああ、明日の朝までホームレスかしら…とあきらめかけたそのとき、

「おオ~い!ねえちゃん!」
走りよってくる中年ひとり。
逃げようかどうしようか迷う女子ひとり。
このひとはダレ?こんなところでしりあいはいないし、さむいしこわいしおうちかえりたいんですけどー!と思いながらも
中年男性の顔をよく見れば、何分前かに声をかけたタクシーの運転手さん。

「お金ないんだったら、近くにおろせるとこまで連れて行くよ。
メーター止めとくし。」

…A型乙女座の用心深い(?)脳裏を様々な思惑がよぎります。
しかし、ドライバーの好意と思われる、思いたい行動にここはのっておこう!
という結論に達し、数分後にはタクシーに乗った私がコンビニの前にいました。

しかし。よそうどおり。“時間外です。お取り引きできません。”

「…というわけで運賃がおろせなかったんです…」
とタクシーの運転手につげる私。しょぼくれていました。
頭は髪上げでぴかぴかなのに。そんな私に運転手さんは
意外な言葉をかけてくれました。

「お代はあとでいいから、乗せてくよ。」

な…なんと!!
身も知らぬ私がちゃんとお金を返すと信用してくれているのか…
そこから家までは¥8000はかかります。
カードの使用について何件かに電話もしてくれていて、
その様子だと多分、会社におさめるお金を自分が立て替える事になるのでしょう。

もちろんちゃんと返すけど、
大丈夫かな、ちゃんと送り届けてくれるんだろうか…
A型乙女座はまだどこかで疑っていました。
でも、タクシーは走り出します。

とにかく、だまらないことにしました。眠ったらいかんと思いました。
高崎から深谷までの約40分間をずっと、話し続けていました。
駅でうろうろしていた訳、会社の事、ダンスの事…ネタを繰り出し続け、
相手からも話を引き出し…
一番の不安のタネ。
運転手さんが私に親切にしてくれた理由、もわかりました。
それは自分にも同じくらいの娘がいるから、だそうでした。
同じようなひとが困っていると放っておけないのだと。

ああ。なるほど。
…よ、よかった…(涙)
どこか連れて行かれちゃうんじゃないかなんておもって
本当にごめんなさい。
ちょっとしゅんとなったところで、
見慣れた風景の場所にはいり、無事に家まで送り届けてもらいました。

ちゃんと、後日書留でタクシー台を送りました。
萩原さん(運転手さん)、ありがとうございました。


まだまだ“親切”があることにうれしくなり、
素直ではない自分に反省しました。
どうぞ“親切”が日本から絶滅しませんように。


それきり、会う事はないひとですが
優しさは、ひとに残るものですね。

また、どこかで乗せてもらえるでしょうか。
今度はちゃんとタクシー代をもっているときに(笑)


min.

















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