2024/03/29 21:35
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2008/04/11 03:03
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「初日から遅刻はやばいよ~!」 森山未來と荒川良々のカロリーメイトのCM。 焦る中にもさわやかで元気な感じを、 ちょっと懐かしい気持ちで見てる場合じゃありませんでした。 はい、まうログライター初日から遅刻しました… すみませんっっっっm(_ _)m お詫びといっては何ですが、まうログでは ちょっとあったかかったり楽しかったりする話を ぽつぽつ書いていこうかと思っています。 それでは早速、はじめます。 さてさて、本日の登場人物は中年のタクシードライバー、そして、私。 ちいさなちいさなお話です。 私が社会人3年目までを過ごした場所は、埼玉県北部の深谷市でした。 その頃、朝から晩まで会社に行きつつ、踊りも続けていました。 ダンスの練習に行くまで電車で片道2時間、毎週水曜日と週末、 高崎線にゆられつつ、爆睡するのが習慣でした。 でも不思議な事に、降りる駅になると必ず目が覚める… 人間の体内時計の素晴らしさを感じる瞬間でもありました。 しかし。 徹夜明けで競技会にのぞみ(春理工じゃないんだから…) ストレスを発散するかのごとく、 たっぷり飲んだカラダを 高崎線の極上のヒーター搭載のシートの中に埋めたのが最後、 早々と赤羽駅で記憶が途絶え。 次に車掌さんに起こされ、目覚めたのはダルマのいる、 東北の入り口の、終点の駅でした。 「ここは………………高崎(!)か、帰れない…」 【帰れないと思った理由】 1)終電だった 2)持参金が¥452だった 3)試合後のため、大荷物だった 4)とにかく、自宅まで歩ける距離ではない(駅と駅の間隔が長い) 高崎線は終電がちょっと早く、飲み代と交通費をを支払った財布にはお金も残っておらず、満喫にもファミレスにも行けません。すこぶる重い荷物をかかえて何時間も真っ暗な道を歩くなんて…都内の乗り過ごしと訳が違います。歩いているうちに朝が来ることもあり得ます。 しかも次の日は月曜日。帰らなきゃ、帰らなきゃ。 「よし、この際金額は仕方ない! 思い切ってタクシーでカードで帰ろう!」 …と思ったまではよかったのですが。 当時の高崎にはカードOKのタクシーが…いなかったのです。 「カード大丈夫ですか?」 「あ~ダメだね」 1台目であっさり断られ、でもあきらめきれず、何台ものタクシーにトライするものの、カードリーダーをのせている車が皆無。 ああ、明日の朝までホームレスかしら…とあきらめかけたそのとき、 「おオ~い!ねえちゃん!」 走りよってくる中年ひとり。 逃げようかどうしようか迷う女子ひとり。 このひとはダレ?こんなところでしりあいはいないし、さむいしこわいしおうちかえりたいんですけどー!と思いながらも 中年男性の顔をよく見れば、何分前かに声をかけたタクシーの運転手さん。 「お金ないんだったら、近くにおろせるとこまで連れて行くよ。 メーター止めとくし。」 …A型乙女座の用心深い(?)脳裏を様々な思惑がよぎります。 しかし、ドライバーの好意と思われる、思いたい行動にここはのっておこう! という結論に達し、数分後にはタクシーに乗った私がコンビニの前にいました。 しかし。よそうどおり。“時間外です。お取り引きできません。” 「…というわけで運賃がおろせなかったんです…」 とタクシーの運転手につげる私。しょぼくれていました。 頭は髪上げでぴかぴかなのに。そんな私に運転手さんは 意外な言葉をかけてくれました。 「お代はあとでいいから、乗せてくよ。」 な…なんと!! 身も知らぬ私がちゃんとお金を返すと信用してくれているのか… そこから家までは¥8000はかかります。 カードの使用について何件かに電話もしてくれていて、 その様子だと多分、会社におさめるお金を自分が立て替える事になるのでしょう。 もちろんちゃんと返すけど、 大丈夫かな、ちゃんと送り届けてくれるんだろうか… A型乙女座はまだどこかで疑っていました。 でも、タクシーは走り出します。 とにかく、だまらないことにしました。眠ったらいかんと思いました。 高崎から深谷までの約40分間をずっと、話し続けていました。 駅でうろうろしていた訳、会社の事、ダンスの事…ネタを繰り出し続け、 相手からも話を引き出し… 一番の不安のタネ。 運転手さんが私に親切にしてくれた理由、もわかりました。 それは自分にも同じくらいの娘がいるから、だそうでした。 同じようなひとが困っていると放っておけないのだと。 ああ。なるほど。 …よ、よかった…(涙) どこか連れて行かれちゃうんじゃないかなんておもって 本当にごめんなさい。 ちょっとしゅんとなったところで、 見慣れた風景の場所にはいり、無事に家まで送り届けてもらいました。 ちゃんと、後日書留でタクシー台を送りました。 萩原さん(運転手さん)、ありがとうございました。 まだまだ“親切”があることにうれしくなり、 素直ではない自分に反省しました。 どうぞ“親切”が日本から絶滅しませんように。 それきり、会う事はないひとですが 優しさは、ひとに残るものですね。 また、どこかで乗せてもらえるでしょうか。 今度はちゃんとタクシー代をもっているときに(笑) min. PR |
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