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□■ 分岐点(2)
2007/01/06 00:01
・・・驚いた。

こんな綺麗な先輩のおねいさんに声をかけられるなんて。
そんなキャンパスライフの始まりを、妄想はしても誰が実際に起こると想像しただろうか。

おねいさんが言うには、今新入生の歓迎をしているから君達も来ない?というものだった。今からどのみち飲もうとしていたわけだし、こんないい誘いを断る理由など無い。
僕とヒデキが身を乗り出して「行きます」と言おうとした瞬間、

「どこの団体が主催してるんですか?」

・・・モリタである。

(も~固いヤツだなぁ。)
そう思いながら、やりとりを見守る。

「特定のサークルとかじゃないよ。ただ新入生の歓迎会なの」

「大学が主催の...ですか?」

「そうそう。」

見事である。...と、今にして思う。
思いっきり「ダンス部」の勧誘だったのだから。(笑)

さらに「無料ですか?」など質問を投げかけるモリタの質問にも動じず
笑顔で応対するおねいさん。
少なくとも僕とヒデキには猜疑心など一切なくなっていた。

「いいじゃん、モリタ。行こうぜ!」

モリタを4対1で説得し、サークル棟へ向かう。
後で分かるのだが、このお二人はみのりさんとミナさん。
ここで誘ってもらっていなければ、僕とダンスは一切無縁だっただろう。
不思議な縁である。

しかし、ここで行ったからといっても、入部するとは限らない。
途中で言うのも何だが、この後何回かのサプライズを経て、僕は入部を決める。それがこの「分岐点」というお話だ。

僕らはドキドキしながら、サークル棟と呼ばれる建物の会議室へと足を運んだ。中に入ると既に歓迎会が始まっており、何人かが飲んでいた。
今考えると、なんでそんな早く集まっていたのか?入学式が終わったばかりなのに。ひょっとしたら飲んでいたのは部員だったのかもしれない。

ぼくらはビールを飲みながら、いろんな説明を受けたり、君達はどこの出身?などと聞かれて話したり、楽しく飲んでいた。
先輩によると、大学のサークルに入ると現役生だけではなく社会人のOBさんとも仲良くなれ、色々教えてもらえるし勉強になるよ。とのこと。
へー...社会人の人ともつながりが出来るんだ。
それは僕にとって、割と衝撃的だった。高校生から大学生にステップアップして広がる世界。こんなに違うものか。
その時窓辺に座っていた男の人が当時4年生であるHtyさんを「おい、Hty!」と呼び捨てにしていた。



...あの人がOBの方かぁ!!
かなりの年配の方に見え、ビビった。


・・・お分かりのとおり、後で聞いたら、1つ先輩のモロさんだったのだが。(笑)

とにかく色々衝撃的な話が多かった。
そして何より先輩達の話は楽しかった。

いい感じに盛り上がった僕ら3人は、誘われるまま当時部長であるアーさんの家へ。

そこでまた場を盛り上げ、人を乗せるのが最高に上手い人に僕らは感動した。
想田さんである。
僕らの地元の話をうまーく引き出し、突っ込み、そして褒め、その場をドカンドカン笑いに変えていた。

「...大学にはスゴイ人がいる」

すっかり僕らはとりこになっていた。
そして、薄々何かのサークルであろうことも想像は出来た。

しかし、また彼らに会いたい。

「履修登録とか教えてもらえるらしいぜ」

「おお、ならまた明日行こう!」

そんな話をしながら、12時をとうに回った夜道を帰ったのであった。




...もちろん僕らが帰った後、「オレ一人に相手させやがって!」と想田さんがブチ切れたことなど知る由も無い...。




つづく

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