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□■ MAMMA MIA! その3・最終回
2007/01/29 02:40
ちゅいーっす。

一応w前回の続きです。


まぁ、ワタクシ消防という仕事をやらしてもらっていますが
救急の方も頑張っております。

頑張っておりますってか、最近はもっぱらそちらメインで
そっちでステップアップしていきたいななんてことも思っていますけど。

僕が白(救急車)に乗るようになって早3年半、ですか。
白に乗るようになってからだけでも
1本部4署3分署体制のなかで、2署2分署で仕事しました。
期待されてなのか、邪魔なのかw
異動多すぎです。


なんてことはよくて。。。
白に乗って、あちこちの署を転々としているうちに、
市内のあちらこちらに随分と顔見知りができました。
救急車を呼ぶ中には御得意様的な『常連さん』がたくさんいるんですな。

まぁ、こちらが勝手に『またあの人だ!』ってカンジで覚えてるだけなんですけど。

『常連さん』なんて素敵な呼び方してますが
僕らにとってやっぱりイイコトではないわけでして
ホントに、躊躇することなく『119』してきます。

いままで一番ヒドイかったのは、1日で4回です。マジで。
午前中に病院へ搬送し、夕方にも再度搬送し、夜中に呼ばれ、明け方にまたもや、、、
みたいな。(夜中と明け方は30分ほどお話をしただけで、不搬送扱い)

この方は乳ガンが怖くて『しこりが。。。』と繰り返してました。
言うまでもなく、ガンではありませんし、しこりもありません。


この方は、ちょっと特異な例ではありますけど。。。

前回までの回でお話ししてきました
『恋人よ』の団地みたいなところの住民の方も
『常連さん』ほどではないにしても、
割と躊躇することなく『119』って押せるようなんですよね。

いざ行ってみると『風邪気味で。。。』ってことで検温すると平熱、みたいな。
ま~でも、いいでしょう、なんかツライんでしょう、きっと。。。


ホントに『勘弁してください!』って思うのが
毎年冬になると現れる
『昨日病院でインフルエンザって言われて。。。』
ちょっと前だと
ノロウイルスって言われて。。。』だとかですかね。。。

症状がツライのはわかりますよ。
でも、もう診断されてんですよ『インフルエンザ』って。
あとはおとなしく寝て我慢なさい!!
って思うし、病院連れて行ったところで、ドクターも

『インフルエンザですよね?じゃあ、薬飲んで寝ててください。お大事に~』

ってなもんですよ。

僕もおそらく出動のせいでしょうが、年末はノロの症状に襲われました。
感染症ですからね、何件も運びますしね、伝染りますw

それでも出動してますけどね。
災害は僕らの体調なんて構ってくれません。


まぁ、でもいいですよ。ツライんでしょうから。
我々が健康管理しっかりすればいいんだし、不安だったんでしょうから。



。。。ウソですw
昼となく夜となく呼ばれる、夜勤明けでの残業もある。
そんな状況で健康管理ってどうやるの?ってカンジですがね。


もう止まらないので、さらに書きますが。。。

寒かったんでしょうね、
いきなり小走りで『ドカ!!』と車内に乗り込み、早く連れてけ的態度で
たいした症状もないからなかなか病院が決まらず、ったく早くしろよ的態度で
病院が決まったら決まったで家族の人が
『じゃあ車で追いかけるから』
って。。。

えぇぇえぇえぇ~~~???
じゃあ連れて行けるよね、ご家族で。。。みたいな人も多々います。


誤解されては困るんですけど、、、

決して、決して連れて行くのがイヤなんじゃないんです。
出動するのがメンドクサイんじゃないんです。
夜中の3時に呼ばれるのがムカつくんじゃないんです。

その、そのクダラナイ救急要請のせいで、
本当に救急車を必要としている人が困ることがあるんですよ。

前回のお話にようやく繋がりますが、少子高齢化が進んでいるんです。
一刻の猶予もなく、病院で診てもらってちゃんと治しなさい!!
っていうか、搬送するのが怖い(途中で病変しそう)
みたいな方もたくさんいるわけなんですな。


その結果。。。

ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ頑張れば自力で病院へ行ける人が救急車を呼んだせいで
自力で病院へも行けない、無理して動いてはいけない症状の人が救急要請した時に
隣の署からの出動になり遅延。。。


いやいや、これね、笑えんのですよ、マジで。


で、あまりにも。。。って時には僕は言います。

『あのですね、ちゃんと病院へ行きますけど、これなら自分で行けますよね?』
『救急車で行ったって、早く診てくれるわけじゃないんですよ』


って。
もちろん
『公務員フゼイが偉そうに!!生意気だ!!名を名乗れ!!』
って言われないように。
僕が言うくらいのケースだと、病院でドクターからも言われてますけどね。


そして、家族が言うのは

『救急車で来たのに待たされるの!?知らなかった~!』

大体そう言うんです。





僕は『無知は罪である』と考えています。

自分の生き方のひとつの指針にしていると言っても過言ではありません。






だから『知らない』とか言われるとムカつくんだよ、ってことじゃないんです。。。
『少子高齢化』に絡めて、例を挙げながら僕なりの考えを話しましょう。


まず、少子化ですが、
小児の『知らなかったも~ん 系』で一番多いのは、熱性痙攣です。
多くの親御さんが、子供が感冒症状を呈している時に痙攣発作を起こすと

『きゃ~~~!!!119!!!!』

って、なるようなんですが。。。
ワタクシ熱性痙攣で何度出動したかわかりませんが
その発作、見たことは片手で足りるほどしかありません。

白い車の出動から現場までの平均到着時間が6分です。
そして、大体の痙攣は5分以内で治まりますので。

命に別状はまったくありませんし、予後にも何ら心配ありません。
新生児・乳幼児が痙攣を起こしたら、とりあえず観察、窒息だけ気をつけて
刺激(たたいたり、大きな声)は与えない(刺激は痙攣を誘発します)ってのが原則です。

なのにね。。。

『急に痙攣起こして揺さぶってたけど、さっき治まりました』

痙攣はもう治まってるしなにより、おいおい、あんたが痙攣誘発してるよ。。。
的なもんです。

そう、ホントに知らないんですよね、みんな。
大事な大事な、大切な大切な我が子なのにね。
小児においては最もポピュラーな症例と言っても過言ではないのに。


もちろん、みんながみんなそうではありません。
熱性痙攣ではなかったですけど、熱発した子供を抱えて日曜の夜に
『昨日も色々あたったんですけど、○○病院(車で1時間くらい)しか診てくれなくて。。。』
なんて、こっちが泣きそうになっちゃう、頑張ってるお母さんもいます。

こういう人が本当につらい時に
悲しい目にあってしまうようなことを失くしたいんですよね。
だからこそ、知ってもらいたいし、考えてもらいたいんです。



次に高齢化です。

よく『119』をしてくる老人ホームがあるんですが
毎回、毎回、詳細がさっぱりわからないんです。
ここのスタッフも我々と同じで交代制勤務なんですが、申し送りが甘すぎるんです。

肝心な部分を聞くと
『聞いてないんでわからないんです。』ってさ、
それでいいのかい?あんた?って思うし、実際に病院で何度も怒られ
ついにはドクターから施設長へ厳重注意までされていたのに。。。



ついこの間、夜中におばあちゃんが腹痛を訴えてるってことで呼ばれました。

ホントに尋常ではない痛がり方で、筋性防御の所見がありました。
(※筋性防御:触診するとお腹はカチンコチンに硬直していて、腹膜に炎症がある時に診られる)

筋性防御が出るまで我慢させていたのも大問題なのに
いつから痛がりだしたんですか?との質問に対してスタッフは

『えぇ~っと。。。いま電話して聞きます!』

って、もういいよ。。。


その後、家族の家とホームの直近の病院へ搬送するのが家族の希望だ、
との話だけしっかりとされました。

なんだ?近くに家族住んでるの?と思っていたら
家族の家は、老人ホームから車で数分の場所にある、
あの『恋人よ』の団地でした。


その病院では対応できると思えませんでしたが、
ドクターのOKをもらえたので搬送しました。


やはりスタッフは怒られ『ウチでは診られない、もっと大きい病院へ』と、転送になりました。
そこへ家族が到着し、同乗してもらうことになりました。


ここまでのスタッフの対応も問題なんですが、びっくりしたのは
超~~~尋常じゃない痛がり方をしているおばあちゃんを前にして
家族がまったく知らぬ存ぜぬってな態度なんです。

声をかけるでもなく、手を握るでもなく、あくびばかりでお酒の匂いがプンプン。

さらに、さらに。
おばあちゃんが高血圧持ちなのはスタッフからなんとか聞いていたのですが
診てもらってる病院はどこか、他に何か病気はないか、と家族に聞いたのですが、こいつ

『へ?高血圧なの。。。?』

と、のたまいました。



猛烈に痛がるおばあちゃん、老人ホームに任せ放しの家族、いいかげんなスタッフ。。。

車窓を流れる街灯が、僕には滲んで見えました。。。




長くなりましたねw

少子高齢化、僕から見た問題点を簡潔にまとめると、

 少子化 → 過保護かってくらいに子供を大事にしてるのにポイントがずれてる 
 高齢化 → 介護が面倒で家族は行政・施設まかせであとは我関せず


なところ、といったカンジでしょうか。カンケツスギジャネェーカ!?




僕は『無知は罪である』というのをひとつの考えとして持っています。
罪を犯しているとまで思えたら『知らなかった』は理由にはできません。

無責任に『知らなかった』と言う言葉をイイワケにする前に、少し考えてみませんか?
それでは済まされないことって結構ありますよね。




う~ん、まとまったのか?w
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