忍者ブログ
□■ [PR]
2024/04/26 07:13
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


CATEGORY [ ]
pagetop
□■ イマジン
2007/01/01 09:00
何の因果か、元旦に順番が巡りこようとは。僭越です。
2007年、明けましておめでとうございます。
旧年中は格別の御高配を賜り 誠に有り難うございます
本年も引き続き御交誼の程 宜敷御願い申し上げます

ということで、新年に相応しく(?)カルタから話を始めてみよう。

『つる舞う形の 群馬県』




これは、およそ群馬に育ったものなれば知らぬ人はないという
『上毛かるた』である。
県内の名所・産業・人物・風土をうたにして、カルタとして構成したものだ。
「知らぬ人はない」というのは決して誇張ではない。群馬の小学校ではこのカルタを学習教材につかっており、地区会活動においても、毎年開催される上毛カルタ大会に向けて公民館などで練習会が行われる。

小学生の吸収力バツグンなころにくり返し親しむこの上毛かるた、大人になっても全てを暗唱できる人も珍しくない。オレだってまだ半分以上はそらんじることができる。

つまり今もなお、氷室京介も布袋寅泰も糸井重里も篠原涼子も、
「つ!」といえば文句なしに「つる舞う形の 群馬県」であり、
「い!」といえば疑う余地もなく「伊香保温泉 日本の名湯」
であるわけなのだ。


・・・はいはい、そこ、ヒかないで。

「また」地方ネタかよという感じだが、以上は前置きである。
この稿の主題は我が地方の文化についてではない。

その「群馬県のつる舞う“カタチ”」である。
これは県境なす形状が、あたかも羽を拡げた
ツルに見えるというさまをうたったものだ。
こどもの頃から「これはツルだ、いいや、ツルなのだ」と
インプリンティングされて育ったヒムロックとギタリズムと恋しさとせつなさと心強さとオレとさかえとジローとあっこにとっては、
もうこれは「ツル」にしか見えないのだが(あえて断言する)、
みなさんはどう思われるか?
「これツルに見える?」と県外者に聞いてみると、論あるわけで・・・
うん、これは人それぞれの意見があってしかるべきものであろう。


ジョン・レノンは歌った。
「想像してごらん 国境なんてないって」(Imagine,there's no countries)

同じ人間でありながら、自らをボーダーラインで線引きし、しりぞけ合う人々を彼は嘆いた。
残念ながらベトナム戦争から40年を経た今も、厳然として国境は存在しかつ、争いも絶えることはない。

彼の平和への願いには深く賛同するものであるが、
国境線、また州郡都道府県市町村の境界線など、
これはこれで地図を見ているとなかなか面白いものでもある。
中にはアメリカの州境のように豪快な直線で引かれるものもあるが、多くは山河峡谷あるいは海岸線などの天然地勢に導かれ、じつにテキトー、自由闊達・天衣無縫のおもむき。

そらにばらまかれた星々にすら絵を描く人間である。ツルに見えるかどうかは別としても県境のカタチからなにごとかを想像したくなるその気持ち、分るよね。


そこで唐突だが、しばし私の妄想になる物語りを聞いてほしい。いや聞け!
聞いて!


★ここは、かいぶつのむら。ちょっとみると、みんなおそろしいすがたをしているけど、かいじゅうやオバケが、わたしたちとおなじように、なかよくくらしているよ。



●がいこつのフィリップくん
ほそもてがじまんのプレイボーイ。でもとってもナイーブ。ヘコむとバラバラにくずれちゃう。そんなかれが、こんどガールフレンドにコクハクするんだって!さてさてどうなることやら・・・

●くいしんぼうかいじゅうのマンタンくん
たべることなら、だれにもまけないよ!おかげでさいきんふとりぎみ。おなかがすくとあらゆるかんじゅせいが“ゼロ”になっちゃうんだ。おなかがマンタンになるまではなしかけないで!

●オバケガエルのスラスラスゥ
おおきなおくちのわらいじょうご。わらいだしたらとまらない。たのしいわらいごえも、どをこすとハラスメントだよね。

●おじいさんきょうりゅうギニィそんちょう
むらのいきじびき。かいぶつむらのそんちょうさん。すいもあまいもしりつくしたろうれんなよこがおにすぎさりしひびのしゅらがきざんだふかいしわ。わかいころのぶゆうでんは、もうなんびゃっかいもききました。もちろんいまでもげんえきじゃよ!


★さあ、きょうはフィリップくんのコクハクのひ。『ラブリーベイベなあのコのハートをオレのナチュラルボーン・キラーでブチぬいて「ホネ」ぬきにしてやるぜ!』・・・なんて、かなりいみふめいなテンションだったけど・・・




★あーあ、いわんこっちゃない。シーアンドラブハズゴーン、みごとにフラれちゃったフィリップくん。『あぁ、まってよぅ・・・』なんててをのばしてももうおそい。ショックのあまり、ホラ、バラバラになっちゃた。

★おなかのへってきたマンタンくんは、めのまえのトラジェディなんておかまいなし。『なにかおいしいものないかなぁ?』ジャストゴーイングマイウェイ。きみBがたでしょ?

★ハートブレイクのしゅんかんがツボにはまったスラスラスゥ。おおわらいがとまらない!『ぎゃはははは、ふられてやんの!ぎゃはははは・・・!』いつか、めいよきそんとぶじょくざいでうったえられますよ!

★おうねんの「れんあいしょくにん」「ラヴ・スナイパー」「ようとうむらまさ」ギニィそんちょう。『うんうん、まだまだわかいのぅ。これからじゃ、これからじゃ・・・』さすがだね、リスペクトだね!




・・・・・




以上が私の小話。さて、どうであろうか?

「いや、どう?って・・・一体何を語ってるのだろうかこの人は?夢でもみているのか?」
(You may say I'm a dreamer)

いやいや、分るハズ!、オレだけじゃないと思うんだけど・・・
(But I'm not the only one)

オレには先ほどのフラれシーンが、こう見えるんだよ。
君にもそう見えてほしい!
(I hope someday you'll join us)







「想像してごらん 国境なんてないって」


2007年の世界とみなさんと、そしてオレがハッピーであることを
イマジンしつつ。

The world will love as one.


※この物語はフィクション、っていうか妄想なので、登場人物と挿話中に比定された国家・政体またそこに住まう人々とは関係ありません。
PR

CATEGORY [ 諸田勝春 ] COMMENT [ 8 ]TRACKBACK [ ]
pagetop
<<明けましておめでとうございます。 | HOME | 2>>
コメント
凄い!この起承転結の見事さ、
モロさん・・・。
マジっすかこれ、いったいどうしてこんなものが、描けちゃうんでしょうか。
初笑い、腹抱えて2分ほどずっと、笑い転げました。

職業、変えてみたらどうです?
【2007/01/01 23:01
WEBLINK [ ] NAME [ 大五郎 #2ac029c168 ] EDIT
すばらしいね。

才能は無駄遣いしてこそ!だね。

もろちゃんの溢れいずるイマジネーションを披露する場が出来て良かったね。
【2007/01/02 09:49
WEBLINK [ ] NAME [ みのり #57551c1c23 ] EDIT
モロさん、オレはいまモーレツに感動しています。
なんという完成度の高さ!起承転結が見事です。職人技って感じですね。
ビバ!群馬ちゃん。
【2007/01/02 13:31
WEBLINK [ ] NAME [ 雅寿 #990ea13e8f ] EDIT
本当に地図が前述されたシーンにみえました。(笑)

しかも凄く綺麗に纏まって・・・。

ええ、イマジンします!
想像力って必要ですよね☆
【2007/01/02 21:05
WEBLINK [ ] NAME [ ぺぺ #92dc5daa99 ] EDIT
マンタンくん超ラブリー!!
マンタンくんも、わりばし技できそう♪
【2007/01/03 19:28
WEBLINK [ ] NAME [ 子豚 #9857b57097 ] EDIT
君のおかげで、
イマジネーションを可視化しておくことは、
とても大切だという事を再認識しました。
【2007/01/03 19:33
WEBLINK [ ] NAME [ たけ #9b39811a10 ] EDIT
どうもどうも。実家からではなぜかどうしても書き込みが出来ず...帰ってきて書いています(^_^;;

しっかし諸さん、相変わらずのクオリティでほんと素晴らしいですね。

なるほど。群馬は鶴なんですねぇ...。
ちなみに岐阜はライオン、愛知はカンガルーなんですが、やはりこれは他県の人からみたら「へ〜...はじめて聞いた」って感じなんでしょうか。

それにしても東南アジアのイマジネーションには驚きました。もうあの場面にしか見えない!
...これから世界の見方が変わりそうです。

【2007/01/03 20:55
WEBLINK [ URL ] NAME [ じめ #98654f986a ] EDIT
色々考えさせられました。
人間の認知のメカニズムは、本当に複雑怪奇ですね。

次回作も期待しております。
【2007/01/04 00:59
WEBLINK [ ] NAME [ ムドー #99d0474ded ] EDIT
コメント投稿














pagetop
trackback
トラックバックURL

pagetop
FRONT| HOME |NEXT

忍者ブログ [PR]