みなさまこんばんは。
ぽぽやんの旅紀行第2弾は、去年10月にスペインに行った時のお話です。
ラテンダンサーとしてダンスをしてきた私、中でもパソドブレにこだわりを持っていた私は、一度は本場の闘牛とフラメンコを見に行きたいという憧れがあった。闘牛、フラメンコと言えばスペインだ。去年の秋口、約半年後に就職することを考えたら、今しかないと思い、速攻でJTBの知り合いの方に連絡を取った。時期は、値段がハイシーズンから落ち着く頃で、なおかつ、闘牛が行われている頃。相談して調べた結果、10月初旬となった。
祖父の家がある台湾以外の海外は初めてだったので、旅行時のあのドキドキ感もいつも以上のものがあった。
そしていよいよ向かえた出発の日、普段の行いが悪かったのか、台風直撃で激しい雨と風である。ちゃんと飛ぶのかと心配になりながらも搭乗手続きを終え、定刻通りにゲートも開き、乗り込んで、ふぅ一安心・・・と思ってからが長かった。なんとそのまま6時間待ちである。よくもまあそんなに我慢できたなと、今になって思うのだが、隣りあった人たちと雑誌を交換しながらなんとか時間をつぶしていたのである。そもそも、そんな状態でとりあえず搭乗させた空港だか航空会社がヒドイ(ちなみに、ブリティッシュエアウェイズ)。とにもかくにも、それだけの遅れをとってやっとこさテイクオフ。
本来なら、現地時間22:30くらいにマドリッド到着の予定が、乗り継ぎのロンドンに着いたのが23:00を回った時間。もちろんもう飛行機はなく、想定外のロンドン一泊になってしまったが、がっかりというよりは、予想外のことが立て続きに起き、むしろラッキーなのではないかと思ってしまった。
まずはロンドンの夜景である。空港の着陸待ちでロンドン上空をけっこうな時間旋回していた飛行機、私はいつも窓際にして欲しいとわがままを言っているので、このときは長いこと夜のロンドンを見下ろすことができたのだ。夜景といえば、香港やニューヨークの摩天楼、日本では函館や神戸なんかをよく耳にすると思うが、ロンドン。も~カッコ良すぎ。キレイというよりカッコイイ。ずーっと旋回していてくれないかなと思ってしまったくらいである。
次にホテル。格安航空チケットだと、明らかに航空会社の責任でなない遅延が出てしまったときのホテル代は保障されないと聞いていたが、いざ空港に着くと、ホテルの手続きも行ってくれ、自腹を切ることなく泊まれたのである。次の日は朝1番の便を用意してくれたので、ホント寝るだけという感じであったが、想定外にロンドンの地を踏むことができたし、ま、いいかなと思えた。
スペイン旅行紀なのに、スペインに入る前までが長くなってしまったが、移動も含めて私は旅行を楽しんでいるのでご愛嬌。
一日遅れで、スペインの首都マドリッドに着いた私、いろいろと手配してくれたJTBの知り合いや、ヨーロッパに詳しい大西さんからも治安の悪さは聞いていたので、気を引き締めて予約してあるホテルに向かう。と、一日遅れたせいで、予約していた3泊分すべてキャンセルになってしまっていたのだ。しかも、当日キャンセルだからキャンセル料を払えとまで言ってきた。たしかに、うっかり連絡するのを忘れてはいたが、飛行機が遅れて仕方なかったわけだし、一日分ならまだしも3泊分は、海外からに旅行者に対してあんまりだろうと激怒。こっちは英語、向こうはスペイン語で言い争いが始まる。結構長いこと争っていたが、疲れたのか折れたのは向こうで、キャンセル料はいい、ただ、おまえに用意していた部屋にはもう違う客を入れてしまって、空きがないから泊めてやることはできないのだと。仕方なく宿探しから始まったスペイン初日(旅行2日目)、無駄な時間を使うはめになってしまう。電話をかけたり直接訪ねたり、週末ということもあってか、なかなか宿が決まらず、やっと決まったのは、午後も結構過ぎてしまってからであった。
すでに疲れてはいたが、ただでさえ遅れてのマドリッドイン。時間がもったいないと、荷物を置いて速攻街を歩く。歩き疲れるとバルに入ってビール飲みタパスをつまむ。向こうの人は実に陽気で、一人でフラッと入ってきた私に話しかけてきてくれる。仲良くなると、ビールをおごってくれるおじちゃんもいる。すぐに私の中で「お気に入りに追加」が行われる。恐い恐いと聞いていたが、いい街であり、いい人とも出会うことができてとてもハッピーになる。
そして夕方、早くも目的の一つである闘牛を見に、闘牛場に足を運ぶ。地下鉄で最寄りの駅まで行き、地上に上がるともう目の前にでーんと闘牛場があり、さすがは国技と思わせるほどの観戦客がごった返している。この雰囲気だけですでに私のボルテージが上がっていく。
中に入ると、間もなく始まろうとしているところだった。と、闘牛士が姿を現し、大歓声
があがる。そして牛も放たれバトル開始、緊張感のあるにらみ合いから一瞬にして交差、牛をかわして挑発、観客の「オーレィ」の声、すべてに鳥肌が立つ。

何度も刺されても果敢に攻め続ける牛と、勇敢に戦う闘牛士。まさに手に汗握る感じである。長いことそんな状態が続いた後、いよいよクライマックスに向かう。いままで以上に長く緊張感のある睨み合いのあと、突進してくる牛の背中をグサッと一突き。「真実の瞬間」である。一瞬にしてその場に倒れこむ牛。観客はスタンディングオベィション。そして、聞き慣れたハイライトの曲。まさにパソドブレの原点を見たっ。残酷ではあるが、激しく感動しないわけにはいかなかった。そんなステージが6回行われる。もちろん全部見たが、アッという間であった。
まだ興奮が冷め止まない感じでホテルへと帰る途中、またバルに寄りビールを頼む。スペイン初日、乾杯
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